介護予防の為に健康的な食生活が必要不可欠である4つの理由

高齢者の食事

介護予防の為の健康的な食生活とは?

こんにちは KBです。

理学療法士として、介護付き有料老人ホームで働いています。

介護現場で働く経験から考える、高齢者が健康的な生活を送る上で重要なことは

介護予防の観点を持ち生活することだと僕は思います。

介護予防の為には、運動、食事、環境整備の3本柱が重要です。

今回は、3本柱の一つである、健康的な食生活を解説します。

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介護予防の為には健康的な食事が大切

なぜ、健康的な食生活が介護予防に繋がるのか

健康的な食生活は身体に以下の好影響を与えます。

1.栄養バランスの良い食事は骨、筋肉、内臓を強くする

こちらのマッチョをご覧ください。すごい身体ですね。僕もこんな風になりたいです。

この身体を作っているのは常軌を逸したトレーニングでしょうか?それもあるでしょう。

身体作りで1番大切なのは、栄養バランスの良い食事です。

これはマッチョだけではなく、全ての人に共通することです。

炭水化物は身体を動かすエネルギーを産み出し、筋肉の増加を助けます。

タンパク質は筋肉を作るだけではなく血液、皮膚、髪の毛、内臓、ホルモンなどさまざまな組織を構成しています。

脂質は脂溶性ビタミンの吸収を助けたり、エネルギー源にもなります。

カルシウムやカリウム、マグネシウム等のミネラルは身体の様々な整理機能を助け、骨や筋の材料となります。

家の建築材料が木材であるように、身体の構築材料は食べ物なのですね。

2.メタボリックシンドローム等の生活習慣病を予防できる

メタボリックシンドロームは、腹囲や血圧、血液検査異常を診断基準とする症候群です。

メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満をきっかけに脂質異常、高血糖、高血圧となる状態です。運動不足・食べすぎなどの積み重ねが原因である場合が多く、生活習慣を改善する事により将来的に重篤な病気を予防することに繋がります。

出典:一般社団法人日本臨床衛生検査技師会

メタボリックシンドロームは、食生活の乱れが原因で起る症候群であり、心筋梗塞等の循環器疾患の罹患率が上昇する為に、健康寿命を短くする原因の一つとされています。

国民健康・栄養調査 の2016年メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況 (1)によると、

75歳以上の後期高齢者2282人のうち、929人(41.3%)が「メタボリックシンドロームが強く疑われる者」または「メタボリックシンドロームの予備群と考えられる者」だったという調査結果が出ています。

いまやメタボリックシンドロームは後期高齢者の半数近くが罹患する生活習慣病なのです。

メタボリックシンドロームの予防に健康的な食生活が欠かせないのは言うまでもないと思います。

メタボリックシンドローム予防の為に、農林水産省を始め多くの公的機関が栄養バランスが良く、

適切な量の食事を推奨しています。

食事バランスガイド (2)農林水産省HPより。

3.適正体重を維持できる

体脂肪が増える大まかなメカニズムは、消費カロリーよりも摂取カロリーが多くなることで余剰のエネルギーが体脂肪に変わる仕組みです。

過剰な体重は、見た目の問題だけでなく、関節にも大きな負担をかけます。

昔僕がリハビリを担当した患者様で、過体重から歩行時、膝に痛みを抱えている方がいらっしゃいました。

加齢から起る膝関節の変形に加え、自らの体重により歩く時に耐えられない痛みに襲われていました。

この方のリハビリは膝の痛みを極力抑えながら減量する為に、エルゴメーター(エアロバイク)を毎日漕ぐところから始め、痛みを我慢して歩けるようになるまで3ヶ月以上かかりました。

逆に、少食の食生活からカロリー不足に陥ることで過剰に痩せ細り、徐々に活動範囲が狭まり寝たきりになった方も知っています。

乱れた食生活は肥満や痩せすぎの身体を作り、日常生活に支障を来たす結果になりそうです。

4.自律神経を整え、メンタルを安定させる

僕たちのあらゆる内臓機能を調整する役割を持つ、自律神経。

身体のアクセルの機能を持つ交感神経と身体のブレーキの機能を持つ副交感神経が、意識とは無関係に働き、呼吸や消化器官、精神状態のバランスを整えます。

この自律神経は、男性では30歳から、女性は40歳から乱れやすくなると言われています。

女性が40歳を過ぎて更年期障害に悩まされるのも、自律神経の乱れが原因と考えられています。

自律神経の乱れはメンタルの低下に繋がり、認知症やうつ病などの精神疾患に罹患するリスクが高まります。

自律神経の乱れは、食事により改善できるとされており、

特にビタミンやミネラル等、外食やインスタント食品では摂取しづらい栄養素が改善に有効とされています。

さらに、精神を安定させる脳内物質であるセロトニンは体内のみで生成することができない為、

食事から元となる成分を摂取する必要があります。セロトニン生成に必要な栄養素と、それらが含まれる食品群は以下の通りです。

・トリプトファン:牛乳、チーズ、ヨーグルト等の乳製品

・ビタミンB6:カツオ、マグロ等の魚類、レバーや肉

・炭水化物:白米、そば、うどん、パン、バナナ等

参考文献

(1)国民健康・栄養調査 の2016年メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況

国民健康・栄養調査49 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の状況 - メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の疑い、年齢階級別、人数、割合 - 総数・男性・女性、20歳以上〔妊婦除外〕 | 統計表・グラフ表示 | 政府統計の総合窓口
注1)2012年、2016年の割合は全国補正値であり、単なる人数比とは異なる。注2)血圧、腹囲、ヘモグロビンA1c、血清HDLコレステロール値の測定を行い、身体状況調査の問診において血圧を下げる薬、インスリン注射または血糖を下げる薬、コレステロールを下げる薬、中性脂肪(トリグリセライド)を下げる薬の服用状況にすべて回答...

(2)食事バランスガイド 農林水産省HP

「食事バランスガイド」について:農林水産省

『改訂新版 いちばん詳しくて、わかりやすい!栄養の教科書』 中嶋 洋子 新星出版社(2016)

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